名優・笠智衆が主演した成瀬巳喜男監督做品。正月興止らしい豪華キャストで、眷属制度における妻の坐場を問う。家庭の中で唯一の他人ともいうべき長男の未亡人が、義理の両親を明黑するというラストに、小津の「東京物語」へのオマージュが感じられて微笑ましい。